2019.2.21ダブデカファン感謝祭オフィシャルレポート

  • HOME
  • SPECIAL
  • 2019.2.21ダブデカファン感謝祭オフィシャルレポート


 品川ステラボールで開催となった「『DOUBLE DECKER! ダグ&キリル』ファン感謝祭~ライブ付応援上映~」は、大きな歓声と共にスタート。最初に登場したのはリスヴァレッタ出身のロックバンド・霧雨アンダーテイカー。華やぐイントロから響きだす「Don’t Think Feel So Good!!!」で会場の空気をライブハウスへと変えていく。物語の主人公のひとりであるキリルをイメージして作った、というアッパーなサウンドを高らかに歌い上げるジョシュア・K・キリサメ。会場は青いサイリウムの光が揺れた。

「こんばんは!皆様の心の雨雲を晴らすためにリスヴァレッタからやってきました!霧雨アンダーテイカーです!!」と叫ぶジョシュア。フロアからは大きな歓声が迎えた。ライブに続いて開始された応援上映。アニメ第9話「ドントスィンクフィールソーグッド!」が上映された。

冒頭でのドクター・アップルの「博士と呼んでもらおうか」というセリフに「ハカセー!」とチャントが響き渡るなど、応援は冒頭から大きな声があちこちから飛ぶ。物語は次期市長選候補であるドーマンの娘サラが誘拐されたところから始まる。オープニング曲である霧雨アンダーテイカーの「ステレオとモノローグ」が流れると今度は大合唱に。本編に入ってもスクリーン周囲の照明の色が変わったりスポットが当たったり、と臨場感たっぷりの上映。皮膚感覚で迫る物語の躍動感に応援の声は止むことがない。ソフィーが登場には「可愛いー!」、軍部長官のブライアン・クーパーの登場に対しては「悪人―!」「よくしゃべるなぁっ!」といった掛け声が続き、オーディエンスが応援上映を楽しんでいることが伝わる。この第9話ではリスヴァレッタに浸透する危険な薬物「アンセム」の売買を取り仕切る組織「エスペランサ」にダグが捕まってしまう。そんなダグを救出すべくキリルを筆頭にSEVEN-Oの面々の活躍を描く。事件が解決すると拍手が沸き、軽妙なサウンドと重厚なビート、そして気だるげなボーカルが印象的なエンディグ曲、ビッケブランカの「Buntline Special」でもサイリウムの光が揺れ、合唱が起こった。

 第9話の上映が終われば息つく隙も与えずに再び霧雨アンダーテイカーが登場し、エレクトロなナンバー「Gunpowder Ballad」を鳴らす。こちらの曲はダグをイメージして作ったという一曲。フロアユースな「Gunpowder Ballad」は熱血として表に出て来ることはないけれども静かに熱を滾らせるダグを彷彿とさせる大人な一曲でキリルのイメージソングとのギャップが印象的で楽しい。だからこその、“ダブルデッカー”感。そんな熱さをオーディエンスは体を揺らし体感していた。

 まだまだ応援が足りない!と煽るダグとキリルの声にますます大きな歓声をあげた会場。その歓声に満足したダグとキリルの息のあったアナウンスで上映が再開される。今度は最終回、物語のクライマックスである第13話「そして誰もいなくならなかった!」がスクリーンに映し出される。クーパーに捕われたキリルとミラ。ふたりの救出のために軍部施設を急襲するSEVEN-Oの戦いが繰り広げられる。緊迫するストーリーに息を飲み、仲間が助けにくればその登場ごとに歓声をあげ、彼らの行動の一つひとつに声のあがる会場はまさに興奮のるつぼに。そんな熱が高まる中、霧雨アンダーテイカーが姿を現した。

 スクリーンから響いてくるのとは違う、生演奏での「ステレオとモノローグ」。ハリソン・S・ハルサメのギターがカラフルな旋律を放てば、アダム・T・ムラサメのシンセサイザーが鋭いエレクトリックな音を響かせ、ルーカス・H・シグレのベースが逸る鼓動のようなビートを轟かせ、ダニエル・A・ヒサメのドラムはオーディエンスの全身に躍動ビートを打ち付ける。ジョシュアの伸びやかな声にオーディエンスの歌声も重なり、大合唱で熱い想いを歌い上げた。こうして霧雨アンダーテイカーの初ライブは、大きな盛り上がりを生み、品川の夜を熱気と共に彩ったのだった。

 「ステレオとモノローグ」を演奏した後に霧雨アンダーテイカーが紹介したのは前日2月20日に発売となったキャラクターソングアルバム「DECKER! SONG -デカソン-」。彼らがプロデュースをし、ダグとキリルが歌った楽曲についてジョシュアとダニエルで話をした後、霧雨アンダーテイカーは一度降壇。そして始まったのは、ダグ・ビリンガムを演じた三上哲とキリル・ヴルーベリを演じた天﨑滉平による生のドラマ再現だ。ダグとキリルの衣装のままに登場したふたりによる、CDに収録されたドラマパート「俺たちには明日しかない!」の再現で張り込みをするふたりの日常の掛け合いが目の前で繰り広げられると、会場からは黄色い歓声が沸く。生で演じた後、改めて三上、天﨑による自己紹介と軽妙なトーク。ダグとキリルそのままに、ツッコミ続ける天﨑と自由奔放な三上。応援上映の楽しさに「次は僕らも一緒に参加したい」と笑顔を見せる。さらには「デカソン」の楽曲についての感想をジョシュアと話したふたりは、それぞれのキャラクターソング披露へ。底抜けな明るさと共にクールさもある「Beasty Greedy Freaky」(天﨑)、エロさを意識して歌ったという「Prison of Heart」(三上)、そしてドラマティックにふたりで歌い上げる「ワンカットエピローグ」ではアイコンタクトやそれぞれのキャラクターのセリフも交えて披露し、イベントを大いに盛り上げた。

 ラストは霧雨アンダーテイカー、三上、天﨑、そして会場のオーディエンス全員で歌う「ステレオとモノローグ」!リスヴァレッタから日本中へ轟かせろ、とばかりに高らかに歌い上げられたこのアッパーなポジティヴチューンで幕を閉じた「『DOUBLE DECKER! ダグ&キリル』ファン感謝祭~ライブ付応援上映~」。次の開催への熱を繋ぐ夜だった。

(文:えびさわなち)

【『DOUBLE DECKER! ダグ&キリル』オフィシャルサイトにて三上哲さん、天﨑滉平さんとのイベントスチール公開中】

(撮影:Wataru Nishida(WATAROCK))
©SUNRISE/DD PARTNERS